2017年9月25日発行 大西 朋 第一句集 『片白草』(ふらんす堂)

2018年1月 第41回俳人協会新人賞受賞
四六判ソフトカバー装 178頁 定価2500円+税
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朋さんの俳句は、言葉の一つ一つが
ソプラノリコーダーの音のように素直で快い。
心静かに耳を傾ければ、作者のなつかしい風景が
読者のなつかしい風景でもあることに
気づかされるはずだ。
小川軽舟

 

2018年3月5日『俳句文学館』


 

<< 掲 載 新 聞 >>

2024年4月21日『愛媛新聞』
季のうた 土肥あき子
寄居虫の組み合ひ波にさらはるる
寄居虫同士のけんかには、餌の取り合いの他、相手の殻を奪おうとする場合もある。掲句の取っ組み合いがどのような理由かは分からないが、波にさらわれた末に殻を奪われた丸裸の寄居虫に思いを寄せてもみるのである。

2019年8月17日『愛媛新聞』
季のうた 土肥あき子
東の空の明るく稲の花
東の空が明るみ、蒸し暑いほどの空気の中で稲は開花する。青い籾(もみ)が二つに開き、おしべとめしべが飛び出す。わずか2時間ほどで受粉が終われば再び籾は固く閉じられ、稲の根方は役目を終えた白いおしべに染まる。

2018年4月5日『俳句文学館』
新人賞祝辞 選考委員 栗田やすし
新人賞の作品は非常に幅が広く選考が難しいが今年は粒揃いであった。まず大西さんの『片白草』は<啓蟄や肘まで濡らし樽洗ふ>の肘まで濡らし、という所に的確な写生がなされている。<うたた寝に夫待つ烏瓜の花>夕飯の仕度も済んだのにご主人の帰りが少し遅い、ついうたた寝をしてしまった。その何とも言えない心の内を、真綿のような夕方に咲く烏瓜の花を季語に持ってきていてとても上手い。

2018年3月19日『毎日新聞』
詩歌の森へ 俳人協会の授賞式 酒井佐忠
今年は新人賞・評論賞とも充実していた。新人賞はいずれも女性。「俳句の基本を踏まえた上で個性を出し、今年の新人賞は質が高く豊か」(栗田やすし選考委員長)と評された。

2018年1月28日『朝日新聞』

2018年2月12日『茨城新聞』
新人賞に大西さん 17年度、俳人協会
2017年度の俳人協会各賞(俳人協会主催)が次の通りに決まった。贈呈式は3月6日、東京都新宿区の京王プラザホテルで。

2018年1月28日『毎日新聞』
■俳人協会賞に櫂さんと須賀さん
優れた句集や評論などに贈られる俳人協会(大串章会長)の各賞が27日、決まった。
他の各賞は次の通り。(敬称略)第41回新人賞=句集「片白草」(ふらんす堂)大西朋、同「金魚玉」(同)黒澤麻生子、同「蝶の家」(朔出版)白石渕路

2017年12月9日『愛媛新聞』
季のうた 土肥あき子
生きてゐるうちもつめたき海鼠かな
他の体温を持つ生物が迎える冷たい死の世界を想像させるのだ。生者の世界にいながら死者の冷たさを持つ海鼠に言い知れぬ不安を覚える。

2017年11月27日『朝日新聞』
朝日俳壇 風信
透明感のあるまっすぐな言葉が印象的。
かはほりのきゆつと縮みし眼かな

2017年11月26日『東京新聞』
東京俳壇 句の本
自然に身を置く畑生活を始めて九年。虚飾のない俳句を極める。
身支度のものの五分や桃の花
素潜りの足裏ましろき晩夏かな

2017年11月14日『沖縄タイムス』
俳句はいま<11月> 関悦史
重き戸を引いて出入りや草の花
縁先に白菜積まれ猫眠る
などの身近で懐かしい句材は軽舟に似るが、
白き花流れて来る浮巣かな
寄居虫の組み合ひ波にさらはるる
の詩性は魚目に通じるようだ。物の実在感を重く残しながら、句は蒸留したように澄んだ仕上がりとなっている。

2017年10月16日『毎日新聞』
俳句月評 櫂未知子
俳句は新聞の記事ではないから、あれこれ情報を盛り込む必要はない。ただ、何をつかんでくるか、のみだろう。
蘭鋳やみづうみ見ゆる通し土間
これらの作品に見られるのは、日常の一瞬を切り取って一句に仕上げること以上は望まない態度である。それは、次の二句にも見ることができる。
汝が置きし手袋雨の匂ひせり
畑のもの抜きに出てをり初筑波
この句集は読み手を信じ、ごく静かに評価を待っているように思えた。

2017年10月14日『読売新聞』
四季 長谷川櫂
秋晴の船みな小さき港かな
この句、港の見える丘から見わたす横浜港を思い出させる。あまりに秋空が広大なので何もかも小さく見える。

<< 掲 載 雑 誌 >>

2019年8月15・22日夏季特大号『週刊新潮』
新々句歌歳時記 嵐山光三郎
睫毛まで砂粒つけし水着の子
母親が、水着の子を見る目がまぶしい。「睫毛まで砂粒つけし」は母親ならではのやさしい視線。子はあっという間に成長するから、こんな一瞬は記念写真以上の記憶として心に残る。これぞ俳句という魔法の装置。

2018年7月『毎日が発見』
井上弘美先生と句から学ぶ俳句 井上弘美
白き花流れて来る浮巣かな
この句は「浮巣」と、そこに流れて来た「白き花」を組み合わせただけのシンプルな作品ですが、「花」の効果で透明な水流と、水辺を覆う涼しげな草花までが見えます。

『俳壇年間』2018年版
2017年の句集から 神野紗希
意味を軽やかに切る、取り合わせの清潔感。町や家、人の暮らすかたちへのまなざしが特徴だ。
冬たんぽぽ三十年で町古ぶ
椅子高し霜夜のコインランドリー
アマリリス手紙は夜も運ばるる

2018年4月『角川』
俳人協会四賞授賞式・懇親会
第四十一回俳人協会新人賞は大西朋氏、黒澤麻生子、白石渕路子氏。栗田やすし選考委員長は「三人とも独りよがりな表現がなく、俳句の基準を踏まえ安心して読めた。その上でもっと冒険をしてほしい」と期待を込めて述べた。

2018年3月『俳壇』
本の庭 前北かおる
無造作と言ってよいほどシンプルな言葉で、輪郭をくっきりと浮き上がらせたような詠いぶりが魅力的です。挙げ出せばきりがありませんが、その中で私が一番共感したのは、
あめをんな熊谷草を見てをりぬ
という俳句です。

2018年2月『100年俳句計画』
岡田一実の句集の本棚
平明な表現により淡い機微を捉える。静かな雨にしばらく耳を傾けるような繊細な詩情。
また光失ふ雲や冬の蝶
雲の流れが見える。光を得ては失う雲。希望と不穏。日かげった瞬間に冬の蝶の頼りない動きを見る。

2018年1月『俳壇』
ウルトラアイ ◎句集俳書展望◎ 編集部
片白草魚に声のなかりけり
身支度のものの五分や桃の花
江ノ電のワイパー小さし卯波見ゆ

2017年12月『俳句四季』
一望百里 二ノ宮一雄
白梅や脇より入りて寺しづか
麦秋や洗ひ晒しの日章旗
交番の畳二畳や日脚伸ぶ
いずれの句も事物の把握が具象的で適確である。実に上手い。季語との照応に一分の隙もなく詩性に富んでいる。

<< 掲 載 結 社 誌 >>

2019年1月『耕』通巻371号
句集紹介  和出 昇
「鷹」(小川軽舟主宰)、及び「晨」(大峯あきら主宰)同人。第一句集。俳句生活十二年の句を収録。集名は次句、 片白草魚に声のなかりけり
主宰は帯文で「朋さんの俳句は、言葉の一つ一つがソプラノリコーダーの音のように素直で快い(後略)」と述べる。

2018年12月『港』通巻357号
秀句燦々 大牧広 抽出
路地に立ち椨の木仰ぐ寒さかな

2018年9月『りいの』第108号
交響する言葉 書評ほか  小谷延子
透明な脂噴く一樹更衣
啓蟄や肘まで濡らし樽洗ふ
この若さでこの安定感である。これらの句は、物に語らせて、深くものを思わせる。 いわゆる堅実な写生の力を思う。『片白草』は、改めて「季語」の大切さと、素直さを学んだ一冊である。

2018年8月『いには』119号
受贈書籍紹介 市之瀬敦子
豊かな自然環境と40代の若さが紡ぐこれからの句が、どのような音色を奏でるのか注目される。
片白草魚に声のなかりけり
江ノ電のワイパー小さし卯波見ゆ
かはほりのきゆつと縮みし眼かな

2018年8月『里』No.185
近江に降りた真珠たち 中村与謝男
坂東のほんに平らや幟立つ
この句、飯島晴子の<この辺も武田幟を立ててをり>を思い起こされる。作者の住む、つくばに対しての国誉め、風土詠であろう。幟を立たす颯爽たる風を感じる。

2018年7月『漣』No.4
現代俳句森々 -みたことのある景色- 橋本真里
何といふことなき広場風薫る
日常の、何ということのないもの、を俳句にしたいと思うことは多い。しかしそれを意識して努力した瞬間に何かが消えてしまう。このように力むことなく詠むことは難しいことだと思う。

2018年6月『貂』196
句集紹介 星野恒彦
作者は筑波研究学園都市に暮らし、農家の畑を借りて、野菜は全て自給とか。手作り野菜なら健康的で料理にも身が入ろう。が、何よりも「俳句のために始めた」と言うから、句作への徹底した傾倒に驚く。決して大声でなく平明なことばで奏でる可憐なポエジーは、真直ぐに読者の心身にとどく。

2018年6月『雲取』通巻249号
句集・俳書存問 物江里人
藻に魚の卵透けをり今朝の秋
かはほりのきゆつと縮みし眼かな
片白草魚に声のなかりけり
水中に輝く魚の卵を見つけた喜び、蝙蝠の一瞬の表情への驚き、片白草の咲く水辺での安らぎ等一~三句目からは生き物に対する素直な反応と愛情が感じ取れる。

2018年5月『空』通巻78号
■句集探訪㉔■ 吉田 葎
アマリリス手紙は夜も運ばるる
<アマリリス>の措辞は意表をつくが、背筋を伸ばして遠くを見ている姿を髣髴させる。伝統的手法を土台としつつ、新しい作風にもチャレンジしておられる作者の意欲と才に敬意を表したい。

2018年5月『鷹』第55巻 第5号
特集・大西朋句集『片白草』
インタビュー 季語に出会いたい
―― 季語中心の作り方なんですね。
大西 そこで出会った季語を詠みたいという思いがあります。よく、この言葉にこの季語は合わないから、なにか他の季語につけかえればよいと言いますが、はじめはすごく違和感がありました。

2018年5月『栴檀』通巻187号
受贈句集紹介 武市久栄
片白草魚に声のなかりけり
草いきれより出でにけり渡し船
かはほりのきゆつと縮みし眼かな
さわやかに弾む文体。ぐいぐい読み手を引き込む。

2018年4月『門』通巻376号
玲玲抄 鳥居真里子
田の上の風はつめたし蚊喰鳥
夕焼けの残る空。どこからともなく集まり低空飛行をはじめる蝙蝠。蛙の鳴く声も聞こえてくる。田の上を吹く風は真昼の熱を忘れたようにひんやりと、頬や紙を癒してくれる。シンプルな一句は懐かしい風景を記憶の中より引き寄せる。

2018年4月『ハンザキ』第4巻 巻4号
句集散策(2) 広渡敬雄
吹いて消すらふそく星の契りかな
耳の奥くすぐつたしよ雪ばんば
師大峯あきら、小川軽舟に倣い、難しい言い回しはせず、さりげなくさらりと日常の景を描き出し、余情が深い句が大半を占めるが、七夕に蝋燭を配したメルヘン性、雪ばんばの諧謔にも、作者の多彩な面を見せる。

2018年3月『鷹』第55巻 巻3号
まっすぐに響く 藤田沙奈恵
作者の人物像が垣間見えるのが次の句である。
草を這ふ山蛭の頭のほの赤し
藻に魚の卵透けをり今朝の秋
さっぱりとした性格の健やかな女性が思われる。フットワーク軽く、まだ見ぬ世界にも物怖じせず飛び込むであろう朋さんの今後の活躍が大変楽しみである。

2018年3月『伊吹嶺』通巻第237号
俳書紹介 大島知津
冬たんぽぽ三十年で町古ぶ
蘭鋳やみづうみ見ゆる通し土間
片白草魚に声のなかりけり
行列の先に湯気立つ小春かな
かはほりのきゆつと縮みし眼かな

2018年3月『馬酔木』第97巻 巻3号
現代書評 長谷川祥子
自然を愛する作者の目差。小動物への鋭い観察眼と個性的な表現が注目に価する。
草を這ふ山蛭の頭のほの赤し
藻に魚の卵透けをり今朝の秋
雨蛙飛ぶ金色の指ひろげ

2018年2月『鴻』通巻140号
句集拝見 荒井一代
かくれんぼ影散らばつて冬うらら
紅玉を甘く煮てゐる午後となり
昼月の淡く十月桜かな
移りゆく季節を丁寧に暮らす作者の温かい眼差しが見える初句集です。

2018年2月『枻』通巻264号
現代俳句を読む 石嶌岳
雉鳴くや家の境目石一つ
かはほりのきゆつと縮みし眼かな
“実”の瞬間を切り取る強さがある。“実”としてのものは、それ自身強く自己主張しているのかもしれない。それを掬い取る作者の眼の良さを感じる。

2018年2月『草笛』第483号
俳句の山河(五十五)-近刊句集を読む- 太田土男
薬喰して丸まつて眠りけり
薬喰は滋養のため冬に鹿や猪などの肉を食べること。日本の伝統には牛や豚を食べる習慣はなかった。動物性蛋白質は豊富な魚介類に頼り、また、仏教によって肉食が禁止されたからである。薬喰というものいいには、そんなタブーを犯す、ささやかな口実というニュアンスがある。

2018年2月『円座』第42号
受贈句集より(28) 辻まき野 記
汝が置きし手袋雨の匂ひせり

2018年1月『麻』第601号
句集散見 山﨑百花
どの句も読んでいて淀みがないのは、言葉に慣れている作者だからだろう。確かに素直で明るくさっぱりした句が多い。しかしそれだけではないと思ったので次に挙げてみる。
冬たんぽぽ三十年で町古ぶ
ブロンズの乳房を伝ふ秋の雨
余り苗きれいな水の側にあり

2018年1月『青山』第422号
大西朋句集『片白草』管見 細野和子
「鷹」同人の大西朋は、二物衝撃がしっかりと身についている。「鷹」を創刊した藤田湘子が提唱したあの、二物衝撃である。
家々の音の筒抜鱧の皮
枝豆や隣家の電話鳴つており
ボーンと飛んで離れている二物を見事に取り合わせている。

2018年1月『まどか』第12号
愛贈誌主宰の感銘句 牧野美知子 抄出
身支度のものの五分や桃の花
蘭鋳やみづうみ見ゆる通し土間
マフラーを巻いて眩しく待つている
花冷や分厚き本の文字小さく
花びらの吹き込むままに花の家

2018年1月『泉』通巻519号
俳句の扉 受贈句集より 藤本美和子抄出
マフラーを巻いて眩しく待つてゐる

2018年1月『かびれ』通巻第1035号
句集紹介II 透徹なる詩魂 岡久子
捕まへて草のにほひの雨蛙
芋虫の前進雨を弾きつつ
寄居虫の組み合ひ波にさらはるる
俳句生活十二年、畑生活九年の作者。「俳句のために始めた暮らし」に真摯な姿勢が窺える。特に自然の中で懸命に生きる小動物への観察眼は秀逸。

2018年1月『たかんな』通巻301号
俳書紹介 三野宮照枝
四季折々を肌で感じ、楽しんでいる様子が窺える。平明な語で素直に詠んでいるが、叙情的で余韻ある一冊となっている。
余り苗きれいな水の側にあり
汝が置きし手袋雨の匂ひせり
アマリリス手紙は夜も運ばるる

2018年1月『晨』通巻203号
新刊書評 大西朋句集 『片白草』 鑑賞 涼野海音
あめをんな熊谷草を見てをりぬ
熊谷草は春の季語。熊谷直実が背負った母衣にちなんだ名前であるといわれる。「あめをんな」の「あめ」と、一の谷の合戦で世の無常を感じた直実の心中と響きあうものがある。

2018年1月『百鳥』第286号
今月の本棚 早瀬和子
コントラバス改札通る薄暑かな
ひろびろと机を使ふ夏座敷
句集全体を通して言えることだが、難しい言い回しの作品は一句もない。日常の景をさらっと詠んでいる。誰もが共感できることばかりだが、誰もが詠めるわけではない。作者の豊かな感性によって生まれた俳句である。

2018年1月『浮野』第483号
新刊句集紹介 粉川伊賀
比喩を一つも使わず、寓意や暗喩といったニュアンスを帯びることが一切なく、言葉が真っ直ぐ向かってくる句作りが素晴らしい。今後の益々の御活躍を期待して止まない。

2017年冬『なんぢや』39号
近ごろ気になる一句 (瑞枝)
マフラーを巻いて眩しく待つてゐる
今、鏡の前で何度も巻き具合を確かめた若者に冬晴れの町は輝く。「待つてゐる」がこれからの時間がきっと胸弾むものであることを予想させる。待たせるよりも待つことの方が幸せと気づかせてくれるのだ。

2017年12月『都市』通巻60号
受贈句集より一句 中西夕紀抄出
新松子身を湿らする海の風

2017年12月『椋』第79号
季節の俳句<冬> ―山雀亭の書棚から― 石田郷子
汝が置きし手袋雨の匂ひせり

2017年12月『天為』通巻328号
新刊見聞録 渡辺有紀子
陽だまりのような暖かさ、明るさが本句集の作品の特徴と言える。
身支度のものの五分や桃の花
この作品などは、細見綾子の<ふだん着でふだんの心桃の花>を彷彿とさせるが、細見作品の信条とは別の、平素の生活の中にある清潔感が感じられる。

2017年12月『門』通巻372号
十二月の俳句 長浜勤抽出
汝が置きし手袋雨の匂ひせり

2017年12月『きたごち』通巻345号

酔ひさます闇に柊匂ひけり

2017年12月『萌』通巻240号
句集紹介 大内さつき
身支度のものの五分や桃の花
かはほりのきゆつと縮みし眼かな
園丁のまはり離れず秋の蝶
どこからも子供飛び出す春の山
爽やかな句群。

2017年11月『湧』第130号
受贈句集より(十月)に5句抽出
身支度のものの五分や桃の花
白藤や人に懐かぬ寺の猫
花冷や分厚き本の文字小さき
畑のもの抜きに出てをり初筑波
教室のワックス匂ふはたた神

2017年11月『沖』第48巻第11号
沖の沖 能村研三 抽出
猪垣に金色の紐銀の紐

2017年11月『雲の峰』通巻317号
句集・著作紹介 播广義春
身支度のものの五分や桃の花
あとがきに「俳句生活十二年。畑生活九年。今年家の畑に初めて雉の親子が現れた。(中略)俳句のために始めた暮らしである。あらためて大切にしていきたいと思う」と記す。著者の第一句集である。

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